「ゆっくり自動運転®」の複数台車両による公開実証実験を春日井市高蔵寺ニュータウンにて実施しました(2/25-26)

2019/04/10


2月25日(月)と26日(火)の2日間、愛知県春日井市高蔵寺ニュータウンにて、「ゆっくり自動運転®」の複数台車両による公開実証実験を行いました。

 

名古屋大学COIでは、地域の移動持続可能性を高めるための仕組みとして、様々な選択肢の中から個人の好みに合わせて交通手段や提供者、同行者を得られるモビリティサービス「モビリティブレンド」の構築と効果検証、そしてその展開方法を検討しています。

 

その取り組みの一環として、名古屋大学は、春日井市および厚生労働省東海北陸厚生局との3者連携により、高蔵寺ニュータウンをフィールドとして、1月7日(月)から2月28日(木)の約2か月間、新たなモビリティサービス「相乗りタクシー」「ボランティア輸送」の実証実験を行いました。

 

本実証実験の最終フェーズとして、今後到来する地域住民の高齢化に伴うボランティアドライバーなどの不足を見据え、ボランティア輸送の代替をイメージしたラストマイル自動運転(レベル3)の「ゆっくり自動運転」の実証実験を行いました。

2か月間の実証実験で運用しているボランティア輸送の予約システムと自動運転車両との連動をイメージし、実証実験にモニタとして登録している一般市民の方が体験乗車を行いました。

 

自宅から1.2km以内の「グルッポふじとう」への移動を想定し、一般市民(モニタ)をゆっくり自動運転車両「ゆっくりカート」で輸送するなど、2日間で約40名の方がゆっくり自動運転を体験しました。これは、これまでのゆっくり自動運転の実証実験では最大の走行時間と人数になります。
また、今回はゆっくりカートを2台使用しており、複数車両での実証実験も初めてとなります。

 

走行経路

 

今回の実証実験では、自宅からのラストマイルを想定し、一般市民(モニタ)の方を車両が自宅前まで迎えに行き、目的地であるグルッポふじとうまで送り届けました。

参加した方からは、自宅の前まで来てくれることがありがたい、ゆっくりとしたスピードでも問題ない、といったコメントをいただきました。

 

他にも、路上駐車車両の回避や、横断歩道付近での歩行者認識と一旦停止のデモンストレーションも行いました。

 

なお、当日はグルッポふじとうの近くの幼稚園の園児と先生方にも、実証実験を見学していただき、自動運転車への理解促進にも努めました。

 

グルッポふじとう

見学の様子

 

名古屋大学COIでは、ニュータウンや中山間地域といった、異なる特徴を持つ様々な地域において、地域の移動持続可能性を高めるための仕組みや技術の研究開発に取り組んでいます。

高齢化に伴うドライバ不足や、加齢とともに起こる心身機能低下による徒歩移動の困難さなど、様々な移動に関する課題があります。

これら課題を解決することを目指し、今後も、よりサービスイメージに近い実証実験を行うとともに、地域ごとに最適なサービスのあり方について検討していきます。

 

〔研究グループページ〕

 モデルコミュニティ形成プロジェクト

 ゆっくり自動運転®

 

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